ドラッグストアで解決!<流産、不妊症とビタミンD>
みなさん、こんにちは!
本日もお読みくださりありがとうございます。
今回は、ビタミンDと産婦人科の病気についてお話ししていきます。
はじめに
ビタミンDは、骨形成に関わるビタミンですが、体内のいろいろなところで免疫や神経系のシステムの制御、酸化ストレスの軽減、抗菌作用、抗炎症作用、抗がん作用などの大切な働きをしています。
産婦人科の領域においては、ビタミンDが不足すると、不妊症や流産、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの妊娠の際の合併症の発症リスクを上げることが報告されています。
ビタミンDは不足しても症状が出ないことが多いため、あまり重要視されていません。
しかし、簡単に補えるビタミンであり、不妊症や流産でお悩みの方で、何かできることはないかと探されている方には、ビタミンDのサプリメントを内服することは、良い方法ではないかと思います。
この記事を読んで分かること
①妊娠、不妊とビタミンDの関係について
②妊娠中の合併症とビタミンDについて
③生まれてくる赤ちゃんとビタミンDについて
ビタミンDの効果
産科とビタミンDの関係性について書いていきます。
<卵巣予備能、卵胞発育とビタミンD>
ビタミンDは卵巣予備能や卵胞発育に関与することが分かっています。
卵巣予備能を表すAMHという値があります。ビタミンDを補充することで、AMHの値が改善すると言われています。また、同時に卵胞発育をサポートすることも注目されています。
<着床とビタミンD>
妊娠する際に、女性は男性由来の遺伝子を受け入れる免疫受容を行いますが、その免疫機構に働きかけて、男性の遺伝子を受け入れやすくすることが分かっています。
・・・もう少しわかりやすく・・・
人間は自分以外のものが体に入ってくると、攻撃して外に出そうとします。それは自分を守るためです。この機能により感染症などにかかっても大抵の場合は死なずにすむわけです。
しかし、これが妊娠の時に起こると、旦那さんの遺伝子は自分ではないので外に出そうとする働きが起こってしまいます。これにより妊娠が成立しない方がいらっしゃいます。
体外受精を複数回行っても妊娠しない着床不全や、流産を繰り返す不育症の既往がある方は、この免疫機構がうまく働いていないことが分かっており、ビタミンDはその作用を調整することが示されています。
<妊娠継続、流産とビタミンD>
ビタミンDは、妊娠後の流産とも関係があることが分かっています。
妊娠継続女性と流産した女性のビタミンDの血液中の濃度を調べたところ、妊娠が継続できた女性ではビタミンDの濃度が高いというデータが示されています。
<妊娠中の合併症、赤ちゃんとビタミンD>
妊娠中にビタミンDが不足すると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、早産の発症リスクが高くなることが示されています。
さらに一部の報告では、妊娠中及び新生児期のビタミンD不足は、統合失調症、1型糖尿病、多発性硬化症の発症リスクを上げるとされています。
このため、妊娠を希望する女性は、妊活中からビタミンDを摂取することが推奨されています。
今回は内容が多くなってしまったので、次回、ビタミンDの摂取量について書いていきます。